ABOUT

PROJECT OVERVIEW

Sculpture to be Seen from Space, Improvisation to be Heard from Space.
宇宙から見える彫刻、宇宙から聞こえる即興演奏

1982年に着工し、2005年にグランドオープンしたモエレ沼公園は、20世紀を代表する彫刻家のひとりであるイサム・ノグチ(1904〜1988)のデザインによる、「全体をひとつの彫刻作品とする」札幌市の総合公園です。

この地球上につくられた、まさに「大地の彫刻」としてのこのモエレ沼公園を、市民テクノロジーとしての成層圏気球によって宇宙とつなぎ、さらにそこから、未だ見ぬ地球外知性に思いを馳せる「宇宙の彫刻」を実現したのが、ARTSAT:衛星芸術プロジェクトとSIAFラボのコラボレーションによる「宇宙モエレ(Space-Moere)」プロジェクトです。

この「宇宙モエレ」プロジェクトは、「宇宙から見える彫刻、宇宙から聞こえる即興演奏」と「全知性のための彫刻」という2つの作品から構成されています。

「宇宙から見える彫刻、宇宙から聞こえる即興演奏」では、この地球につくられた「大地の彫刻」としてのモエレ沼公園を、成層圏気球によって宇宙とつなぎます。さらにテレコーディングと名付けた、宇宙からのコードを直接操作することによる、実験的な遠隔即興パフォーマンスを行います。

「全知性のための彫刻」は、モエレ沼公園と未だ見ぬ地球外知性との遭遇を、芸術と科学の両面から思索し表現したメディア・インスタレーションで、8月6日から10月1日の芸術祭開催期間中、モエレ沼公園のガラスのピラミッドに展示されました。

芸術祭終了後の10月19日夜には、モエレ沼から打ち上げた成層圏気球から送られて来たコードを用いて、公園と宇宙を結ぶテレコーディング・パフォーマンスにも成功しました。

モエレ沼公園の完成に先立つこと58年前の1947年、イサム・ノグチは大地に土を盛ることで、鼻の長さが1マイルにも及ぶ巨大な「顔」を描く「火星から見るための彫刻」の構想を残していました。このプランのように、モエレ沼公園を宇宙から見たとしたら、いったいそれはどのように見え、地球外知性に何を伝え、何を想起させてくれるのでしょうか。

宇宙モエレプロジェクトは、札幌市のモエレ沼公園という貴重で大規模な芸術作品を舞台に、身近なパーソナル・テクノロジーとメディア・アート作品によって公園と遥かなる宇宙を繋ぎ、そのプロセスを公開共有することで、新たな市民コミュニティーを作り上げることに成功しました。

イサム・ノグチが公園のマスタープランを完成してから30年。その志とビジョンは、今もなお、光の速度で遥か宇宙へと拡がり続けています。

SIAF2017 - http://siaf.jp/

TEAM

ARTSAT × SIAFラボ

「衛星はメディアである」をモットーに、宇宙の文化芸術活用を推進するプロジェクトARTSAT:衛星芸術プロジェクトは、2010年、多摩美術大学と東京大学のコラボレーションとして活動を開始しました。2014年2月には、世界初の芸術衛星「ARTSAT1: INVADER」の打ち上げに成功し、続く同年12月には「はやぶさ2」との相乗りで、地球の引力圏を脱出する深宇宙彫刻「ARTSAT2:DESPATCH」を惑星軌道に投入し、最遠で470万km(月までの距離の約12倍)からの電波の受信に成功しました。自らの分身としてのソフトウェアを、衛星軌道上、さらには太陽を周回する地球脱出軌道で実行することで、宇宙からの音楽や詩の送信、衛星に搭載したAIとの対話、音声合成によるメッセージの送信などの、さまざまな芸術ミッションを実行しました。

一方SIAFラボは、札幌市資料館に開設された「SIAFラウンジ」と「SIAFプロジェクトルーム」の2つのスペースを活動拠点として、札幌国際芸術祭を支える文化を育、市民一人ひとりが「札幌」について考え、さらに発見、発信していく場です。2015年から、SIAFラボは芸術関連のレクチャーや「ツララボ」といった、さまざまな市民協働型のプロジェクトを行っています。とりわけ「クリエイティブ・コーディング」と呼ばれる、ソフトウェアを活用した創造的表現の探求は、SIAFラボにおける活動の大きな柱のひとつとして、体験型のワークショップや展示を通じて、子供から大人まで、その可能性を広く探求し、市民と共有することを目指しています。

モエレ沼公園という札幌市が有する唯一無二のフィールドを舞台に、この2つのプロジェクトががっちりとタッグを組むことで、さまざまな要素が連携・交錯する、総合的な共同芸術プロジェクトに挑戦しています。

ARTSAT - http://artsat.jp/
SIAFラボ - http://siaf.jp/siaflab/



CREDIT

プロジェクトリーダー 久保田 晃弘(ARTSAT/SIAFラボ)

開発

プロジェクトマネージャ
小町谷 圭(SIAFラボ) 
堀口 淳史・中澤 賢人・宇佐美 尚人・橋本 論(ARTSAT)
石田 勝也船戸 大輔・金井 謙一・藍 圭介(SIAFラボ)
開発アドバイス

岩谷 圭介

展示

アーティスティックディレクター
平川 紀道(ARTSAT)
サウンド
矢坂 健司
無線
堀口 淳史
照明
時里 充・大庭 圭二
映像
田所 淳
デザイン
小酒井 祥悟(Siun)
テクニカルサポート
金築 浩史
映像・アーカイブ
石田 勝也(SIAFラボ)・門間 友佑・クスミエリカ
機材協力
株式会社シンタックスジャパン・東芝ライテック株式会社・東リ株式会社・FOSTEX COMPANY
制作協力
株式会社クワザワ工業・野方電機工業株式会社・株式会社佐々木製作所

運営

キュレーション
宮井 和美(モエレ沼公園)
プロジェクトマネージャ
細川 麻沙美(札幌国際芸術祭事務局)
細川 秀樹・宮岡 完・加茂 博仁(札幌国際芸術祭事務局)
サテライト会場(札幌市資料館)
プロジェクトマネージャ
漆 崇博(SIAFラボ)
詫間 のり子・杉本 直貴(SIAFラボ)
遠藤 拓也(札幌国際芸術祭事務局)
ウェブサイトイラストレーション
川成 由(SIAFラボ)
ロゴ・デザイン
白井 宏昭
広報
石田 省子・岡本 和沙(札幌国際芸術祭事務局)
協力
気象庁札幌管区気象台
札幌大谷大学
札幌市立大学
多摩美術大学
北海道大学創成研究機構
主催
札幌国際芸術祭実行委員会
共催
公益財団法人札幌市公園緑化協会

 

MOERENUMA PARK

モエレ沼公園は、札幌市の市街地を公園や緑地の帯で包み込もうという「環状グリーンベルト構想」における拠点公園として計画された札幌市の総合公園です。1982(昭和57)年に着工し、2005(平成17)年に グランドオープンしました。基本設計は世界的に著名な彫刻家イサム・ノグチが手がけ、「全体をひとつの彫刻作品とする」というコンセプトのもとに造成が進められました。

広大な敷地には幾何学形態を多用した山や噴水、遊具などの施設が整然と配置されており、自然とアートが融合した美しい景観を楽しむことが できます。春にはサクラが咲き、夏には水遊び場や噴水など札幌のさわやかな夏を彩る施設がオープン。秋には紅葉、冬は一面の雪景色の中でクロスカントリースキーやソリ遊びが楽しめるなど、四季折々の魅力を持った公園です。

また、ゴミ処理場の跡地を公園化したことや、屋内施設であるガラスのピラミッドに地域固有の自然エネルギーである雪を活用した冷房システムを導入していることから、自然環境保全の観点からも注目を集めています。

 

ISAMU NOGUCHI

イサム・ノグチは、日本人の詩人であり英文学者の野口米次郎とアメリカ人で作家のレオニー・ギルモアとの間にロサンゼルスで生まれました。 幼少期を日本で過ごし、アメリカ、フランスで彫刻を学んだノグチは、気鋭の彫刻家として活躍します。とりわけ戦後、東西の芸術精神を融合した多岐にわたる彫刻を制作し、従来の彫刻の域をはるかに広げた、大地の彫刻ともいえるランドスケープ・デザインを次々と発表するなど、その豊かな芸術性と表現力によって、20世紀を代表する彫刻家のひとりとして知られています。

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