天候が穏やかなことの多い札幌の夏至。この天候を生かし、モエレ沼公園から成層圏に向けて気球を打ち上げるアートイベントを開催します。気球に搭載されたモジュール(小型電子機器)を通じて受信する周囲の環境情報は音と映像に変換され、地上と宇宙をつなげます。また、アートや札幌国際芸術祭のこれまでの取り組みを紹介する講座も開催します。モエレ沼公園で行われる1日限りのアートイベントをお楽しみください。
最新情報:2018年6月23日 追記
【本日・夏至祭!】最終の天候状況を確認し、本日予定通り気球打ち上げとテレコーディング・パフォーマンスを実施します。夏至祭は午後5時スタート、打ち上げは午後8時の予定です!夜は気温が下がりますので、防寒具をお持ちください。モエレ沼公園で皆様のお越しをお待ちしています!
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次回の札幌国際芸術祭(SIAF)*1 に向けて、芸術祭や現代アートを紹介するプログラムを市内各所で順次開催していきます。
今回実施する「夏至祭 in モエレ沼公園」は、このスタートとして実施するアートイベントです。当日は、初めにSIAFのこれまでの取り組みやメディアアートを紹介します。そしてイベントの目玉となるのがSIAFラボ*2 による成層圏気球の打ち上げです。SIAFラボは、宇宙の文化芸術活用を推進するARTSATとともに、「Space-Moere プロジェクト」に取り組み、成層圏気球の打ち上げに挑戦してきました。
SIAF2017のモエレ沼公園会場で作品を展示したこのプロジェクトは、現在も続行中です。打ち上げる気球には周囲の環境情報を計測するモジュール(小型電子機器)を搭載します。これは、SIAFラボが中心となって開発したもので、モジュールから地上に送られるデータを音と映像に変換し、みなさんを宇宙に手が届くような体験
へと誘います。成層圏に向けて打ち上げる気球を、ぜひ間近でご覧ください。
「夏至祭 in モエレ沼公園」から始まるSIAF、そしてSIAFラボの新しい活動にご期待ください !
これまでの活動
「衛星はメディアである」をモットーに、宇宙の文化芸術活用を推進するプロジェクトARTSAT:衛星芸術プロジェクトは、2010年、多摩美術大学と東京大学のコラボレーションとして活動を開始しました。2014年2月には、世界初の芸術衛星「ARTSAT1: INVADER」の打ち上げに成功し、続く同年12月には「はやぶさ2」との相乗りで、地球の引力圏を脱出する深宇宙彫刻「ARTSAT2:DESPATCH」を惑星軌道に投入し、最遠で470万km(月までの距離の約12倍)からの電波の受信に成功しました。自らの分身としてのソフトウェアを、衛星軌道上、さらには太陽を周回する地球脱出軌道で実行することで、宇宙からの音楽や詩の送信、衛星に搭載したAIとの対話、音声合成によるメッセージの送信などの、さまざまな芸術ミッションを実行しました。
一方SIAFラボは、札幌市資料館に開設された「SIAFラウンジ」と「SIAFプロジェクトルーム」の2つのスペースを活動拠点として、札幌国際芸術祭を支える文化を育み、市民一人ひとりが「札幌」について考え、さらに発見、発信していく場です。2015年から、SIAFラボは芸術関連のレクチャーや「ツララボ」といった、さまざまな市民協働型のプロジェクトを行っています。とりわけ「クリエイティブ・コーディング」と呼ばれる、ソフトウェアを活用した創造的表現の探求は、SIAFラボにおける活動の大きな柱のひとつとして、体験型のワークショップや展示を通じて、子供から大人まで、その可能性を広く探求し、市民と共有することを目指しています。